「キャッシュレス・消費者還元事業」について
一雨ごとに春らしい陽ざしを感じられる季節になりましたね!
そんな中、国会では予算審議が進んでいます。
私たち中小企業診断士が、事業者さんにご案内できるような施策についての決定も次々に行われる季節になっているわけですが、その中から今回取り上げたいのは「キャッシュレス・消費者還元事業」についてです。
(詳細はこらち https://cashless.go.jp/)
報道などでご存知の方も多いと思いますが、中小規模の事業者が運営するお店でお客様がキャッシュレス決済を行った際、ポイントが還元される制度のことです。
この制度は、消費税増税に伴う消費の落ち込みを平準化すること、また国内のキャッシュレス決済普及を目的としています。
キャッシュレス決済というと、スマホをかざして決済するイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はクレジットカード決済も含む、範囲の広い決済手段です。
小規模のお店の場合、決済端末の導入にかかる手間や費用を考えてしまい、ハードル高く感じられていることもあるかもしれませんが、最近はITの発達に伴い手軽に導入ができる仕組みが増えてきています。スマホやタブレットに小さな機器を取り付けるだけで、クレジットカードや交通系IC決済など、複数の手段に対応できるものもあります。
お店にとってのメリット
Point 1 端末導入費用負担無しで導入できる
なによりも嬉しいのは、費用負担なく決済端末を導入できることです。今後、キャッシュレス決済はどんな小さなお店でも必須になってくると思われます。この機会を逃すことのないようにしましょう。
Point 2 ポイント還元事業に参加して集客力UP
10月からの増税で、同じ価格の商品であってもお客様がお財布から払う金額は増えてしまいます。その際お客様がキャッシュレス決済を選ぶと、その増加分を超えるポイント(5%、チェーン加盟店は2%)が還元されることとなります。(2020年6月まで予定)
このポイント還元は、中小・小規模事業者の店舗のみ実施となり、大型店と差別化できるポイントです。新規顧客との縁を作るチャンスでもありますので、ぜひ活用したいですね。
Point 3 決済手数料も割安に
キャッシュレス決済を使用すると、販売価格の数パーセントを決済手数料として決済会社に支払う必要がありますが、期間限定(2019年10月~2020年6月予定)でその1/3を国が補助してくれます。
上記以外にも、客単価の向上や、お客様への利便性の提供、現金取り扱いコストの削減など、キャッシュレス決済導入には多くのメリットがあります。
対象となるお店は?
当事業の対象は、中小企業・小規模企業が運営する店舗となります。法人化していなくても、社長お一人で運営されているような小規模運営のお店でも活用することができるのはありがたいですね。
導入店舗の受付は、本年4月からの予定です。今後の情報に注目です!
消費税増税や軽減税率導入は、小さいお店にとっては負担となることもありますが、こういった制度をうまく活用することで経営力を高めるチャンスにもなりますので、ぜひ前向きに取り組まれることをお勧めいたします。
ご不明なことがある場合には、ぜひお近くの商工会・商工会議所や専門家にご相談ください。