月次・決算データを一瞬で整理 モダンExcel研修

本研修では完成演習として、経営革新計画の別表3作成フォーマットの「販管費および一般管理費内訳書」シートに転記するデータを、決算書から自動集計で求められるテンプレートを作成予定です。
モダンExcelとは?
モダンExcelとは、パワークエリやパワーピボットを使えるExcelのことです。具体的なバージョンでは、2016からパワークエリが、2019からパワーピボットが、特に追加の費用などは発生せず、いつものExcelで利用することができます。(Mac版ではパワーピボットは利用できません。ご注意ください)
パワークエリとは?

Excelのブック内に「クエリ」を作成するツールです。クエリには「〇〇にあるデータを取得してきて」「取得したデータをこんな形に整形して」といった命令を保存しておくことができます。
クエリはボタン1つをクリックするだけで「更新=上記の命令を再実行」できるため、毎月毎月、毎週毎週繰り返している面倒な作業を自動化することができます。
Excelの自動化ツールには以前からマクロ/VBAがありますが、プログラミングの知識が必要になるツールで、作成者以外には理解がしにくく、導入してもブラックボックスになってしまう恐れがありました。パワークエリはほぼすべての動作がマウスで行えること、また作成したクエリはメニューで簡単に追うことができるため、メンテナンスも容易であることから、今後活用場面が一気に広がってくるものと思われます。
パワーピボットとは?
Excelパワーピボットは、ピボットテーブルの強化機能です。複数のテーブル(表)をリレーションさせて集計結果を求めることや、DAX関数で求めた集計結果を動的に切り替えて表示させることができます。例えば支援先にある販売管理システムのデータと、顧客管理システムのデータをつないで、Excel上で自在に集計する、その結果を随時最新のものに更新することが、簡単に行えるようになります。大量のデータから必要なものを抽出して可視化する、さらに深い分析につなげるなど、経営判断に役立つ新しいExcelの機能です。
パワーピボットについては、こちらのブログで詳細なご紹介をしています。ご興味のある方は併せてご覧ください。
本研修企画に向けた講師の思い
モダンExcelは、使えば使うほど本当に便利で、支援先にも喜んで頂ける機能です!
パワークエリやパワーピボットは、Microsoft社が強化を進めているデータ分析のための新機能ですが、比較的新しい機能であること、また高機能で学ぶべき内容の深さゆえに教えられる講師がまだ少ない状況です。ただ、大量のデータを誰でも容易に活用できるようになった今、これらの機能を使いこなすことはこれからのビジネスパーソンにとって必須となってくると考えられます。
私たち中小企業診断士は支援先のデータを分析する機会が多いため、Excelという誰でも使えるツールでインタラクティブな集計・分析ができるパワーピボットはぜひ活用したいツールです。
また、支援先の業務効率化という側面からも、パワークエリとパワーピボットを組み合わせて実現できる省力化は、必ず知っておかなければならない知識です。
何より、パワーピボットやパワークエリを使って、大量のデータを一瞬で集計できるのは楽しいです! PDFデータからのコピペがうまくいかずにイライラしていた、などもサクッと解消できます。また、これまでのピボットテーブルではできなくてモヤモヤしていたことが、パワーピボットで簡単に解決できる瞬間は、「これでできた!」と本当にワクワクします。Excelワークシートでの集計に自信がある方にこそ、使っていただくとその便利さ&楽しさを実感いただけるはずです!
これまで県協会のステップアップ研修を含めて、何度か中小企業診断士向けのモダンExcel研修を行ってきましたが、「便利なのはわかるが理解が難しい」というお声をいただくことも多かったのは事実です。そのため、今回の研修ではカリキュラムの改善とともに、時間を6時間に拡大して企画しました。さらに、以前にモダンExcel研修ご受講の方には、お気軽に再度学んでいただけるように、リピーター価格も設定しました。
この便利な機能を、1人でも多くの方に知っていただきたいと願っています。ぜひこの機会にご受講ください。
学ぶこと
- Excelパワークエリとは? パワーピボットとは?
- ピボットテーブルの理解を深める
- パワーピボットとDAX関数を使った高度な集計
- パワークエリを使ったデータの自動取り込み・自動整形
- 決算書から費目ごとの集計を自動化する
本研修のゴール
- パワーピボットで何ができるかがわかるようになる
- パワークエリで簡単なデータ取得と整形の自動化ができる
- 経営革新計画申請用「別表3」作成フォーマットの「販管費および一般管理費内訳書」に転記できるデータを決算書から自動集計で求めるテンプレートを作成する
※パワーピボットをしっかり習得するためには長期間の学習が必要です。そのため本研修では「何ができるか」を理解するところまでをゴールとしています。
こんな人にお勧め
- 普段関数やマクロ・ピボットテーブルを使用している方
- ピボットテーブルでもっと複雑な集計ができたら良いのに、と思っている方
- Excelを理解している方(上期ステップアップ研修「Excelの真髄」受講者)
- 経営革新計画作成などで決算書データを素早く集計したい方
ご参加にあたっての注意点
■パワーピボットは拡張ツールを使用するため、アドインのインストールが必要です。お申込みいただいた方には、インストール手順をご案内します。事前にインストールし「Power Pivot for Excel」の起動を確認してご参加ください。(Mac版や2016以前のExcelでは利用できません)
■本研修の一部で使用するDAX関数は、Excelで一般的に使用されるワークシート関数とは異なり、データモデルを対象として高度な計算を行う関数です。複雑な引数指定やネストなどを含むため難易度が高めになります。
■Excel自体の構造と、データやデータモデルに対する理解が必要です。上期ステップアップ研修「Excelの真髄」にご参加の後、当研修にご参加いただくことをお勧めします。スキルに迷いのある方はお気軽にご相談ください。
開催概要
開催日:2025年12月14日(日) 10:00~17:00
会場:埼玉県協会 4階会議室
定員:15名(最小催行人数3名)
申込締切:開催3日前までにお申し込みください。
受講費(税込):埼玉県協会会員 16,500円/非会員 19,800円/リピーター価格 5,500円
※リピーター価格は、古澤が実施したモダンExcel研修(パワークエリ研修・パワーピボット研修含む)にご参加いただいた方にご利用いただけます。
※2019以降のバージョン(または365最新)のExcelが利用できるWindowsパソコンをご持参ください。
PC環境についてご不明点などございましたら、申込フォームにてお知らせいただければご連絡いたします。